皆さん、こんにちは。
今回は、久しぶりに、会計についての話題を書いてみたいと思います。
ちょっと前になりますが、ライブドア事件では、買収の発表をする前に、
投資組合を通じて実質的に子会社を買収していたことが問題とされました。
皆さん、投資組合ってご存じですか?
会計の世界で最も有名な投資組合は航空機リースの投資組合です。
ちょっと前まで日本の空を飛んでいる航空機の2/3は、航空会社が所有しているのではなく、
リースしている航空機だったそうです(現在はその割合がどうなっているのかは不明ですが)。
そのリース元が投資組合の場合が多かったそうです。
複数の人が集まって、1機の航空機を購入し、それを航空会社にリースします。
航空機をリースしている投資組合の損益は、個人が所得税を計算する際に投資組合に対する投資比率に応じて不動産所得に算入されます。
例えば、10人が10%ずつ出資している投資組合で10億円の赤字がでたら、
個人の不動産所得として1億円の赤字を計上できます。
この個人がその他の所得(給与や事業)で黒字を出していれば、それらが相殺され全体としての
黒字が小さくなり、その結果所得税も少なくなるわけです。
(もちろん、損するために投資をする人がいるわけありませんから、最終的にはリースによっても
儲けられるような仕組みになっています。)
とにかく、税金対策として投資組合が注目されていました。
企業側から見ると、航空機を購入した場合には車両運搬具と同じように固定資産に計上し、
減価償却の対象となります。固定資産として計上するため貸借対照表の金額が
大きくなってしまうことになります。
一方、リースした場合には、支払ったリース料を支払ったときに費用として計上するだけですみます。
リース元の利益が上乗せされるため、リース料合計は購入金額よりも高くなるのは当たり前ですが、
処理がとても楽です。
一時期、企業は、資産のスリム化といって、貸借対照表の合計金額を小さくすることを
重視していました。
このようなことが重なって、本来であれば購入するところを、多少高くついてもリースするように
なりました。
しかし、そこでのリースは、航空機などの耐用年数のほとんどの期間にわたって借り続けるという
契約でした。つまり、リース元にとってみれば、リース期間終了後に返してもらっても、
耐用年数が経過している(あるいは耐用年数がほとんど残っていない)資産ですから、
使い物になりません。
つまり、このようなリース取引は、契約上、賃貸借契約であるといっても、
実質的には、利用する側がリース元からお金を借りて購入し、リース元に利息を上乗せして返済している取引であると考えられるようになりました。
そこで、日本だけでなく世界各国で、リース取引のうち耐用年数のほとんどを利用するような
リースを行ったら、リースした資産を購入したものとして処理しなければならなくなりました。
このリース会計の問題は1級で出題されています。




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