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はじめての色彩レッスン その7〜色の名前(2)

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●前回のふりかえり----
前回は、色の名前のうち、系統色名について少し細かくお話しました。
「色相」・「明度」・「彩度」の三属性による修飾語によって、色をより正確に呼び表せることがわかりましたね。
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しかしながら、系統色名だけでは、文学的な表現や、ニュアンスなどは伝えにくいものです。
そこで、慣用色名についてお話します。

JISでは、269色の慣用色名が規定されています。

慣用色名の中には、今日の生活の中ではあまり使われていないものも多いのですが、検定受験者は、色見本と色名の由来を対応させて覚える必要があります。

私の場合、日本の伝統色名の由来を知るうちに、その色が使われていた時代の生活習慣が垣間見え、とても楽しいと思いましたし、色名に感動すらしたのがきっかけで、色の世界に興味をもちました。
あなたも、楽しみながら色の名前を覚えてくださるといいな、と思います。

では、まず染料由来の色名で、赤からピックアップしてご紹介します。

■ 染料から由来する色名〜赤
紅色(べいにいろ)
ベニバナ(紅花)で染めた、あざやかな赤。
紅(べに)は、「くれない」とも読みますが、中国から渡来した藍を、「呉(くれ)の藍(あい)」と呼んだところから、変化しました。

韓紅(からくれない)
舶来の紅の美しさを意味する「韓紅・唐紅」は、紅色よりもピンクです。
歌人・在原業平は、
「ちはやぶる神代もきかずたつたがは(竜田川) 
           からくれないに みずくくるとは」
と詠みました。

(竜田川が水を虹色にしぼり染めする等とは、不思議なことが多かった大昔でさえ聞いたことがない)

この、「水くくる」は、絞り染めを意味しており、川面に紅葉が散り敷いているさまを、絞り染めにたとえたものです。
さすが、色男歌人・業平!ニクイ表現ですね。

茜色(あかねいろ)
アカネ(茜)の根から採った染料で染めた、濃い赤。
茜で染めた強い黄みの赤に「緋色」(ひいろ)があります。
アカネは、古くから馴染みのある染料で、万葉集の中でも有名な恋の歌、

「茜さす紫野ゆき標野ゆき 野守りは見ずや 君が袖振る」<額田王>

があります。
上の句で、茜色に染まる紫草の野原の情景を美しく表しています。

今では、茜の根の色素である「アリザリン」が人工合成されています。

蘇芳(すおう)
スオウの樹皮などに含まれる色素の「ブラジレイン」を灰汁媒染して染めた色で、くすんだ赤。ミョウバンで媒染すると鮮やかな赤となり、「赤蘇芳」と呼ばれます。
平安のかさねの色目の配色にもよくみられ、例えば、表が白・裏が蘇芳の重ねは、「梅」で、春の色目です。

臙脂(えんじ)
中国から渡来した染料、生臙脂(しようえんじ)になどよる、鮮やかな赤。
生臙脂は、南洋渡来のラックという貝殻虫から採れます。後に新大陸からもたらされたコチニールの赤い色のこととなりました。
コチニールは、中南米に分布し、サボテンに寄生するコチニール貝殻虫の雌を乾燥させて粉末にしたものです。食品染料や顔料としても用いられます。
虫からつくるの〜??という声が聞こえてきそうですが、市販の「いちごミルク」などにも使われているのですよ。

赤い染料にもいろいろありますね。真っ赤な着物を染めるためにはたくさんの染料と時間が必要なため、その昔は、特権階級のものだったのですよ。

2005年10月16日 18:41

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