●前回のふりかえり----
前回は、混色の基本理論である、加法混色・減法混色・中間混色、そして、
混色の基本となる三原色について、お話しました。
モニターの色と印刷の色では、そもそも基本理論が異なりますので、
同じ色にするのが難しいわけが分かりましたね。
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色を見るためには、光と、対象物と、眼が必要です。
そこで、今回は、混色ともおおいに関連する、眼のしくみについて、簡単にお話しましょう。
私がよく質問を受ける内容のなかでも特に多いのが、
「人間はどのくらいの色を見分けられるのですか?」
というものです。
ぶっちゃけ、これって正確な数字は出せませーん。
今のところ、650万色から1000万色くらいと言われています。
最新のカラーコピーは、1億色以上の色再現が可能というのですから、
それほどたくさんの色環境にあることは確かです。
ただ、色に名前をつけて呼び分けられる数字、となると、かなり少なくなりますよね。
ところで、イヌイットは、15種の白を呼び分けられる、そうです。
通常の生活では、白をそれほど多く分類する必要もないでしょうが、環境によって、
必要な能力は磨かれる、ということでしょうか。
色彩に興味をもって、「見る」から「視る」に変わると、色感はずっとアップしていきます。
私も色感を鍛えようと、水彩画の指導をしばらくの間、受けていました。
たとえば、りんごを描くとします。
最初は、ただ「赤いりんご」と認識しているに過ぎないので、パレットには、
赤と黄色と緑くらいしか出しません。
でも、眺めて描き進むうちに、りんごから、紫も、青も感じられるようになりました。
最終的には色はつながっているんだなーと、しみじみ感じました。
意識して見るか、見ないかで、受け取るものが違うんですよねー、ほんと。
さて、本題の眼のしくみ、です。
大人の眼球は、ピンポン玉くらいの大きさで、脳の一部が突出しているととらえます。
まず、外から見てとれる部位のはたらきを説明していきましょう。
眼球は三層になっており、一番外側は強膜といい、
いわゆる白目にあたります。
光を最初に受ける部分は、黒目と呼ばれる、角膜です。
カメラでいう暗箱にあたり、光量を調節して眼球内部へと集めます。
半球形のようなかたちをしており、眼球を保護する役目をしています。
生まれたては、角膜は透明に近いけれど、加齢によって、黄ばんでくることが分かっており、
その影響で、色の見え方も変わるので、高齢者に向けた色彩設計においては、
まぎらわしい見え方をしないよう、さまざまな工夫が必要になります。
眼の色は虹彩の色素によって決まりますが、虹彩は、
ドーナッツのような形をしており、
穴を広げたり狭くしたりして、眼球内部に入る光の量を調整する、
いわばブラインドのようなはたらきをします。
明るい所では、穴を狭め、暗い所では広げます。
この穴から光はさらに内部へと進んで行きますが、この穴を瞳孔
といいます。
人間や猿、犬などほとんどのほ乳類の瞳孔は円形ですが、猫はキャッツアイといわれる
縦長の瞳孔をもっていますよね。これは、猫の虹彩は左右に開いたり閉じたりするため、
瞳孔は、縦長になるのです。
「目は心の窓」、本質を表すと言われますね。心の目も、曇りないようにしたいものです。
次回は、眼球内部についてお話しましょう。




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