●前回のふりかえり----
前回は、眼球内部のしくみについて、レンズのはたらきをする水晶体、
フィルムのはたらきをする視細胞などついてお話しました。
視細胞の中のたった3種類の細胞が長波長・中波長・短波長の刺激を受ける事によって、
全ての色を感知しているなんて、合理的にできているのですね。
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さて、実際に色を見るとなると、いろいろな照明条件がありますね。
今回は、照明条件による色の見え方をお話しましょう。
昼間明るい所から、映画館など暗い室内に入ると、しばらく物や人が見えづらいことがあります。
でも、次第に暗闇に眼が慣れるとともに、なんら支障なく見えてきますね。
このように、周りの環境に眼が慣れる事を順応といいます。
明るい所に眼が慣れる事を明順応、
暗い所に眼が慣れる事を暗順応といいます。
明順応は、数分でおきますが、暗順応は10~15分かかるそうです。
また、照明光が変わった時は、対象の色も変わって感じられるものですが、
時間経過とともに気にならなくなります。
たとえばトンネル内部に入ったときは、人の顔色が一瞬失せて感じますが、
眼が慣れるとそれほど奇異に感じなくなりますね。
このように、照明条件に眼が慣れる色の見え方を色順応といいます。
明順応している時は、錐体が働き、色を認識します。
暗順応時は、色はみえにくく、ぼんやりとしています。
前者を明所視、後者を暗所視
といいます。
薄明視といわれる夕暮れ時は、交通事故も多いのですが、
明所視から暗所視へ切り替わるタイミングのため、どちらの働きも充分ではないため、
物の見え方がぼんやりしてしまうのです。
光や物がなければ色は見えない、はずですが、そうではないことがあります。
たとえば、テレビを見ていて、目をすっと白っぽい壁に移した時、
今まで見ていたものの色が反転して写ります。
人であれば、顔が黒くて髪の部分が白っぽく、という感じです。
これは、残像というもので、残像の色は心理補色といい、対象とは反対の性質の色になります。
ゲーテは、『色彩論』の中で、美しい女性が立ち去ったあとの壁に、
その女性の残像を観察したことを著わしています。




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